歯周病を検出する新たな検査方法を発見!~歯周治療から全身の健康へ~

岡山大学プレスリリース

 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科(歯)の山城圭介助教、高柴正悟教授(歯周病態学分野)と米国ペンシルバニア大学の井手口英隆客員研究員(元岡山大学大学院医歯薬学総合研究科助教)の研究グループは、分子イメージング技術が歯周炎の新規検査方法として有効であることを明らかにしました。この研究成果は6月6日に米国の科学雑誌「Clinical Oral Investigations」に掲載されました。さらに本研究に関連した症例報告が6月28日「日本歯周病学会会誌」に掲載されました。
 分子イメージング技術とは、組織中のさまざまな分子の動きを画像化する技術で、本研究グループは、この技術が全身の炎症反応を可視化できることに着目。その技術を口腔内の炎症性疾患である歯周病に応用し、有効性を確認しました。そして、歯周炎を発生させたマウスにおいて、歯周病の進行を詳細に検出できることを明らかにしました。さらに、慢性歯周炎の患者においては、専門的な歯周病治療の効果を忠実に検査することができました。
 これらの研究成果は、実験的歯周炎マウスによる歯周病研究に寄与するだけでなく、新規の歯周病検査方法として専門的な歯周治療の発展に繫がる可能性があります。